みんなが悩むQ&A

今飲んでいる薬について知っていますか?知っておきたい薬の知識

うつの回復に大切なのは大きく分けて4つ

  1. 休養
  2. 環境調整
  3. 薬物療法
  4. 精神療法

今回はその中でも薬物療法
「薬」について
書いていきます

うつ病で使用される薬は?

うつ病で使用される薬は主に5種類

  1. 抗うつ薬
  2. 抗不安薬
  3. 抗精神薬
  4. 気分安定薬
  5. 睡眠薬

このなかでも①の抗うつ薬がメインとなります

抗うつ薬には多くの種類があり、
患者にあった1種類を見つけ出すことが、
薬物療法の基本となります。
そして、どうやってその1種類を見つけ出すかが重要になります

処方の原則は単剤(1種類)

単剤が原則!

2012年日本うつ病学会が薬物療法ガイドラインを定めました

そのガイドラインとは

一度に何種類もの薬を使う「多剤」ではなく、
1種類つまり「単剤」にしましょう

というものです

多剤になってしまう背景

もともと単剤が原則でしたが、
1990年代に、それまでの抗うつ薬に比べて、
副作用が圧倒的に少ない抗うつ薬が、
日本でも使えるようになったという背景があります

副作用が少ないから、たくさんの種類をだしやすくなったんだね

多剤だと何故だめなのか?

結論から言うと、
多剤だとメリット(効果)より
デメリット(副作用)が多くなってしまうからです

研究の結果、多剤はよくないということは明らかになっていることですが、
すべての医療機関で守られていないことが現状です

守らないからといって罰則はありません

ただし2016年より、
厚生労働省による取り組みで

充分な薬物療法の経験や知識がない医師が、
抗うつ薬を3種類以上処方すると保険点数が減点される

という仕組みができ、
今は少しずつ減ってきています

3種類以上がダメってことは2種類はいいの?

1種類の効果が少ししかなかった場合、
もう1種類、別の抗うつ薬を足すことで、
効果が得られるという研究結果もでています

2種類までは比較的使うが、
3種類以上はあまりいい結果がなくリスクが上がります

抗うつ薬の種類

AB
  • SSRI
  • SNRI
  • 三環系
  • NaSSA
  • 四環系

SSRI、SNRIは副作用が少なく今の主流となっている

三環系、四環系は他より古くからある薬で副作用が多い

2種類つかう場合は、
AとBを組み合わせると作用が違うところに作用し、
お互いが助け合いながら効いていく

薬を見ても書いていないので、
気になる方は主治医に

「これ何の種類ですか?」
「なんでこの2つを併用するんですか?」

と確認してみましょう

主治医に聞きにくかったら、薬剤師にきいてみよう

飲んでいる薬を知ることは大切です

抗うつ薬以外の薬との併用

抗不安薬との併用

抗うつ薬の特徴として、
効果が出るまでに、ある程度時間がかかってしまう
というものがあります

効果が出るまで待てない(不安、落ち着かない)
といった症状がある人に処方するのが、
抗不安薬です

ただし、抗不安薬は治療の初期に限って服用するもので、
継続的に服用するものではありません

その他の薬との併用

他の薬、最初に挙げた

  • 抗精神薬
  • 気分安定薬
  • 睡眠薬

も、時期に応じて服用する薬で、
継続的に服用するものではありません

抗うつ薬はどのくらいで効果がでるの?

人にもよりますが、

自分で気づかない効果だと2週間ぐらい
自分で気がつく効果だと1ヵ月~1ヵ月半かかることもあります

1ヵ月となると結構ながいねー

抗うつ薬の副作用

薬には副作用があります。
副作用はどの薬にも少なからずあるものです

大切なのはメリット(効果)とデメリット(副作用)のバランスです

主な副作用

  • 体重の増加、または減少
  • 食べ過ぎ、または食欲不振
  • 口が乾く、多飲
  • めまい
  • ふらつき
  • 吐き気
  • 低血圧
  • 不眠、または過眠
  • 動悸
  • 心血管障害
  • 肝機能障害
  • 胃腸障害
  • 体のこわばり
  • 手の震え
  • 月経異常
  • 生理不順
  • 発しん
  • 便秘・下痢
  • 頻尿
  • 排尿障害
  • 足のムズムズ

副作用がつらいときは
主治医に相談しましょう

副作用がつらいからといって、勝手に薬の減らしてはいけません

次の予約まで待てない場合は、我慢せず電話などで相談しましょう

勝手な減薬はキケン

すでに多くの薬を飲まれている人は、
脳が薬に慣れてしまっていて、
急に減薬をすると、いろんな症状がでてしまいます

専門的に減薬をする順番があるので、
自信で勝手に減らさず医師に相談しましょう

減らすことが難しい場合は入院して減らすと、
比較的、短い期間で減らせるケースもあります

薬が効いているかの見極め方

良くなってきているサインの例をご紹介します

  • ご飯がおいしくなった
  • 判断が早くなった
  • 化粧をしだした
  • 眠れるようになった
  • テレビをみて笑えるようになった
  • 「まぁいっか」と考え込まなくなった
  • 余裕ができてきて退屈になってきた
  • 外に出てみようと思えるようになった

休職をされている方が、復職へ不安をもてるようになること
考えれるようになったという前向きなステップアップです

一つの回復の兆候です

最後に

薬はうつ病の治療において、
とても大切なものです

「薬を使わない治療法」や
「薬で悪くなる」など

ネットにはいろんな情報があふれていますが、
使用法をちゃんと守れば、
薬はとても有効な治療法です

そのためにも、
まずは知ることから始めましょう